映画『ザ・ビートルズ Eight Days A Week-The Touring Years-』を観て下さい

秋頃から書こう書こうと思いながら気付けば師走も終わりに近付いてしまった。己の筆の遅さを呪う。

 

本題ですが、ビートルズはお好きですか? 50年ほど前に活動していたイギリスのあの四人組バンドです。私は小学生の頃にビートルズを初めて聴いて以来まあ割と真面目に大好きです。

「名前は知ってるけど別に興味ない」「とっつきにくいし古くさい」「あぁ、おじさんが好きな音楽ねw」的なイメージをお持ちの方へ、「いやいや、ビートルズは良いですよ」とステマしたいがための自己満足記事です。CDを叩き割りたいぐらいビートルズを憎んでいる、という方はこのページを一刻も早く閉じて下さい。

最近はTwitterでも隙あらばビートルズを連呼しているのでフォロワーさんからだいぶうっとうしがられているであろう自覚はありますが、それでもめげずにステマに勤しみます。一人でも多くの方にこの映画を観て欲しい一心です。

 

 

◆とにかく映画を観て欲しい

今年9月末からビートルズのドキュメンタリー映画が公開されているのをご存知でしょうか。

 

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↑このキービジュアルです(画像は公式からお借りしました)

ちなみに左からジョージ・ハリスンポール・マッカートニーリンゴ・スタージョン・レノン。カメラに夢中なジョージかわいいよね。

 

The Beatles Eight Days A Week  –The Touring Years- 』と題されたこの映画は、公式映像としては21年振り、公式映画としては実に46年振りとなる新作です。2014年に制作発表がされてから待ちに待ったぜよ~という感じです。また、第59回グラミー賞のBest Music Film部門にノミネートされたらしく、来年2月の授賞式も楽しみなところ。

 

で、日本語版のDVD/Blu-rayが2016年12月21日(水)に発売されます。明日だ!

本編ディスクのみなら3~4千円。レンタルも開始されます。ぜひともお手に取って頂きたい。

 

一応注釈ですが、50年前のバンドだからって全編モノクロ映画じゃないです(誰もそこまで思ってない)。モノクロの写真や映像も勿論あるけど半分以上は総天然色だよ。おまけに本編の演出もオサレだよ。”ビートルズ2016年仕様”だよ。 

 

レンタルすら1ミリも食指が動かないよという方、とりあえず公式サイトで予告編を観て下さい。予告編は2分ちょっとです。2分だけ!2分だけだから!!!

 

thebeatles-eightdaysaweek.jp

(※サイトを開くと同時に予告編の動画が自動再生されます)

 

 

 

 

予告編ご覧になりましたか? 「うわっビートルズ生理的に無理」とかってなってしまったのなら、ごめんなさい。私には実物を観て判断して貰う以上の手立てがない。忘れて下さい。でも、「へえ~…?」という感じであったならぜひ本編を観て下さい。めくるめく140分間を味わって下さい。

そして、可能な限りこの映画は劇場で観て欲しい(でも既にほとんどの地域で上映が終了してしまった…)。

 

Q.なぜ映画館で観るべきか? A.映画館上映限定で30分間のライブ映像特典がある

今回の目玉、30分間のライブ映像が観れます。世界で初めて”屋外スタジアム”で行われたライブの映像です。これ、四人が超絶かっこいい。5万人の観客の歓声で臨場感が倍増してて、まるでライブビューイングさながらです。映画代金以上の体験が出来ます。この映像はビートルズ側とスタジアム側の権利関係で揉めてるから円盤には収録出来ないとかなんとかかんとか(権力ってこわいね)。

 

ちなみに、東京では角川シネマ新宿で12月25日まで上映中、他に長野と徳島でも上映中です。まだ間に合います(12/20現在)。関西地方は大きな劇場での上映は終わっちゃったけど来年2月に豊岡市で上映されるよ(観に行きます)。もし私が石油王なら映画のチケットと円盤をばら撒くのに、あいにく石油王ではないのでこうして無料ブログでステマに勤しむのである。上映館の情報は下記でどうぞ。

eiga.com

 

 

ビートルズをよく知らない人にこそ観て欲しい“ビートルズモノ”

メンバーの名前もよく知らないし、曲も詳しく知らないし、という方、大丈夫です。無問題。何も知らなくても100%楽しめます。というかむしろ、詳しく知らない方が純粋に楽しめる映画です。レビューサイトを見ると、知ってるエピソードや映像ばかりだったと低評価をされてるファンの方もいらっしゃいますが、”門戸を開く”という意味では満点に近い出来じゃないかな、と個人的には感じました。

 

「音楽史上最大の成功をおさめたイギリス出身のロックバンド」

 「1960年代に世界中で爆発的な人気を誇った」

めっちゃ親切な構成の映画なので、予備知識はこれぐらいでも大体オッケーです。私がこの映画をオススメする最大のポイントは、ビートルズに詳しくない人が楽しめるところ、ドキュメンタリーと言っても内容が全然堅苦しくないところ。監督の手腕が光ってます。

 

The Touring Yearsというサブタイトル通り、本編は「ビートルズのツアー時代」に焦点が当てられています。ビートルズの活動期間は約8年間ですが、その約8年間をざっくり分けると、世界規模でライブツアーを行っていた前半期(=お揃いのスーツとマッシュルームカットの、いわゆる”アイドル時代”)と、主にレコーディングを中心に活動していた後半期(=ビジュアル的にはヒゲを生やした長髪ルック)で、このうち前半期がメインなわけです。

 

本編の大まかなあらすじは予告編をはじめ公式サイトで一目瞭然ですが、めっちゃ嚙み砕くと、

イギリスの田舎町でバンドを組んだぜ→レコード売れまくり!世界中で大人気!社会現象!→あまりの過労で四人のストレス半端ない→ライブ中は観客の歓声で自分達の演奏が聴こえない&マスコミの餌食になる→心身の限界でライブやめる→楽曲作りに専念する→色々あったけどオレたちの人生はこれからだ!

みたいな感じ。繰り返しになりますが、そういう約8年間の活動の流れが、駆け足ではありますが非常に分かりやすく編集されています。

 

話は脱線しますが、“当時のビートルズ人気”が具体的にどんなものだったか、想像つきますか。ごく一部の例を挙げると、

・「She Loves You」というレコードは予約だけで100万枚以上売れた

・アメリカ進出をした際にビルボード誌ランキングの1位から5位までを独占した(この記録は未だ破られてない)

・彼らに課せられた1年間の税金は当時の額で56億円

・オーストラリア公演では空港に到着した四人を歓迎するために30万人が15km以上の沿道を埋め尽くした

…文字にすると陳腐かもしれませんが、何がスゴイってこれ50年前の話です。インターネットもSNSもない時代の話ですよ。すごくない?

 

なので、ライブ中の観客(主に女性)は阿鼻叫喚です。どれだけの阿鼻叫喚っぷりかは映像でぜひ確認して欲しい。不幸なことに1960年代は音響システムが未発達だったため、メンバーは自分達の演奏音が聴こえないという現代では信じ難い環境でライブをしていた。つまらないライブとレコーディングと撮影と移動に明け暮れる毎日。ビートルズブラック企業もとい世界一のブラックバンドだった…(労働環境に限ってはね)。で、遂に1966年8月を最後にライブ活動をやめてしまう。ここら辺のエピソードが劇中でじっくり描かれています。でもそれ以降は楽曲作りに専念したおかげでたくさんの名曲が生まれたわけなので、運命というものは分かりません。

ちなみに今回の映画名にもなった「Eight Days A Week」というタイトルは、ドラマーのリンゴが「週に8日も働くなんてあんまりだよ」とメンバーにぼやいたのが元ネタらしいです(歌詞はラブソングだけど)。

 

 

◆オタク的推しポイント:仲良しな四人に萌える

オタクたるもの邪道な(?)推しポイントも述べておきたい。四人とも、ほんっっとうにかっこよくてかわいいんです。メンバーの誰かが言ったジョークにきゃっきゃと笑い合う姿は超楽しそうだし、本物の四人兄弟みたいに仲良しで、何というか、キラキラしてる。まさに””アイドル””。

ビートルズがアイドル、という図式がピンとこない方もおられるかもしれません。でも彼らマジで最強のアイドルです。歌ってる姿、動いてる姿、喋ってる姿を見たら「あ~~、これは人気出るわ~」と納得せざるを得ない。

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↑アイドル時代のビートルズはびっくりするぐらいアイドルしてるよ

 

ビートルズの凄さのひとつは、「アイドルとしてもアーティストとしても世界の頂点を極めたこと」ではないかと思います。後にも先にも類を見ないバンドだったからこそ、50年以上経ってもなお世界中で熱狂的に支持され、こうして新たな映画も作られるのでしょう。四人とも、本当に才能に溢れていてかっこよくてかわいいんだ。

劇中で、最年長のリンゴが「一人っ子の僕に3人の弟ができたみたいだよ」と言うシーンがある。いやどう見ても一番ニコニコしてて体の小さいあなたが一番弟キャラに見えるよ!?とツッコミを入れたくなること受け合いです(日本よ、これがギャップ萌えだ)。

更に余談ですが、劇中で著名な方が各メンバーを評するシーンがあって、曰く「ジョンは勇敢。ポールはキュート。リンゴは魅力的。ジョージは私の姉が夢中だった」と。ジョージのことだけ突然すんごい私的なコメントが繰り出されたので映画館で思わず吹き出しそうになった。姉が夢中だったって印象があまりに強かったんでしょうね…夢中になるのめっちゃ分かるよ…。ビートルズ第三の男と言われるジョージ。日本人に名前を覚えて貰えない率ダントツ1位のジョージ。イケメンでニヒルで努力家でガリガリなのに食いしん坊でインド哲学のトリコになる最年少のジョージ・ハリスン。リードギター担当のジョージ・ハリスンです。ジョージをよろしくお願いします。推しメンの話は以上です。

 

 

 

◆“ビートルズ体験”に最適な映画

そもそもなぜこんな不毛なブログを書いたかと言うと、友人にビートルズ話をした際、「知ってるけど別に興味ない…」という反応がほとんどで、大変切ない思いをしまくったからです。反感を買うこと承知で申しあげるんですけど、めっちゃ勿体ない!!!!

「最初のビートルズ体験」に最適な公式素材はこの映画だと私は断言します。以前なら布教時はアルバムをどっさり渡していたんですが、これからはこの映画がある。なんてありがたいんだ。きっかけは何であろうと、最終的に彼らの楽曲に関心を向けて頂けたら最&高

もちろん、中にはアルバムを一通り聴いてみたけどいまいちピンと来なかった、という方もおられることでしょう。芸術の批評には多かれ少なかれ主観が入るのだから、好き嫌いは当然です。結局、音楽は理屈や言葉で理解する類ではないと思います(異論は大いに認めます)。でも現代のポピュラーミュージックの基礎を作ったのは紛れもなくビートルズでありビートルズ登場以前の大衆音楽を聴けば一聴瞭然です)ビートルズの作った基礎が現代の音楽にごくごく普通~~に溶け込んでいるんです。ルーツを体感しないなんて勿体ないじゃん、みたいな。お前はビートルズの何なんだよお母さんか、と言われそうなほど偉そうな物言いで申し訳ない。

でも良いものは何年経とうが関係ない。「古い音楽だから、古いバンドだから」という理由だけで何となく避けられてしまうことが、歯がゆくてしょうがないんです。ビートルズは今でも””旬””なコンテンツですよ。

唐突にトリビアタイムですけれど、医療検査で使われるX線CTスキャンビートルズのレコードの莫大な売り上げによって生まれた技術であることをご存知でしょうか。それ程までに人々の心を掴んだ音楽とはどんなものか、一度じっくり聴いてみませんか。贔屓目抜きに近代史の1ページに名を刻んだバンドに、まずはこの映画から触れてみませんか。