乾貞治「Invisible Bandage」の話
乾貞治 3rdシングル「Invisible Bandage」2016年6月1日発売
乾貞治くん11年11ヶ月振りのシングルリリースおめでとうございます。歌い手としては最近もっぱらメガネ☆セブンでの活動が中心でしたが、こんなにかっこいい、完成度の高いソロの新曲を聴くことが出来て心から嬉しい。バンザイ!インビジブルバンデイジ!バンザイ! 今年のテニフェスでこちら初披露だったわけですがわたしは梅の回を観れなかったので残念無念また次回~…です。生歌聴きたかった。
で新曲『Invisible Bandage』の話なんですが、まずはジャケットですね。
(出典:Invisible Bandage - 株式会社ドリーミュージックパブリッシング)
かっこいいの一言。どの角度から見てもかっこいい…。タイトル通り見えない包帯姿なんだけど、これやばくない?このジャケット見た瞬間に「あ、乾だ!」って察するじゃないですか? 透明人間で全身包帯巻いてるのにですよ。透明人間で全身包帯なんて一般的には苦情モノじゃないですか。顔分かんないもん。犬神家のスケキヨ状態に透過フィルタ足してるんですよ、怒りますよ普通。貞治くんの親御さんも困惑されていないか少し心配です。
しかしですよ、怒らないどころか逆境を逆手にとって自分らしさを存分に表現している乾先輩。すごくない? ほんとこういう所で光るんだよね乾の持ち味は。キャラが立っているという表現はまさに乾貞治を指すのだと思います。未来の広辞苑の”キャラ立ち”の項に乾が載っている確率100%。この素敵なジャケットからは、乾の大木のように安定した存在感と大草原のような心の広さを再認識できます。
ディスクの盤面デザインも黒縁メガネのみが描かれているシンプルさなんだけど、これも大変かっこいい。デザイナーさん良い仕事してます。万が一ケースとディスクがバラバラになっちゃったとしても即効で「これ乾のCDだ!」って分かるもん。これも乾の”強み”ですね。
ジャケットを堪能したらいよいよ再生です。まず全体のメロディなんですが……これが文句無しのかっこよさ。まずイントロから物凄い引力。gがスゴイ。開始5秒でぐいぐい引き込まれる。流れるような、それでいて耳に残る特徴的なフレーズ。どことなくミステリアスさを漂わせて乾の底知れぬ感を演出しつつ、徹底した力強いコードで進行していく。アレンジがよいですね。サビのコーラスも乾の魅惑の低音ボイスを際立たせていて、言うことなし。個人的にはAメロの絶妙なノリが特にお気に入りです。かっこいい!
続いて重要な歌詞をチェックです。これはもう、冒頭から全人類がノックアウトされますね。
『Ah 悪夢(ゆめ)から目覚めた俺の身体を締め付ける 感覚が
現実へ 引き戻す』
(「Invisible Bandage」作詞作曲:UZA より引用)
やばい超かっこいい。「なんか起きたら全身を包帯で巻かれていた」というシチュエーションの歌詞を見たのは初めてです。自分が昏睡してる間に全身を包帯に巻かれていることをかっこよく歌いあげてる人、地球上で乾以外にいるんでしょうか?もしいなかったらギネス認定してあげて欲しい。不本意に全身を包帯で巻かれても、現実を冷静に分析できる乾の冴える頭脳がたったワンフレーズで伝わってきます。さすが我らの青学が誇るデータマンです。かっこいい。出だしのAh の部分の吐息混じりの歌唱もたまらない。Ah!!! あとサビ前はラッパーのごとくバッバッバンディジ!って包帯という単語を連発しているんですけど(視聴の11秒〜22秒辺り)急にどうしたんでしょうか。サマになっていてかっこいいんですけどね。
サビの高音メロはファンの間でも賛否あるようですが、個人的には彼の新境地という印象でとてつもなくかっこいいなと思いました。だって2013年のアニくじの景品CD(薫ちゃんとのクリスマスソングデュエット)は曲調もクリスマスっていうより暗黒世界のミサか?ってほどダークな上に乾も薫ちゃんも声が低くてかなりどんよりした落ち着きのある歌だったのでそっちよりもこっちの方が許斐いや好みかな~って……いやどっちもめちゃかっこいいんですけどね。
2番の歌詞です。
『気付いたか? 眼鏡の下 ちゃんと穴が空いている』
(「Invisible Bandage」作詞作曲:UZA より引用)
このフレーズには、乾の親切心とやさしさが滲み出ている。包帯に穴が空いてることをリスナーへちゃんと教えてくれるところ、律儀で優しくて乾らしい。乾は優しくてあたたかい…。そう、穴が空いているならひと安心です。「穴空いてるから前見えてること言っといた方がいいだろうな」ってちゃんと考慮してくれたんでしょう。乾優しい…感激。まあ穴空いてなかったら私が手を引くところだし、、いやいやそうなると私は乾と手を握るということに…?それは興奮のあまり全身の血が沸騰してしまう。すると私も絶対に乾と同じ包帯巻々総合病院に搬送されて、乾と院内でばったり出くわして「やぁキミか。元気かい? 俺はこの通りまだ包帯姿でね……ハハ」って全身包帯のまま声を掛けてくれたり…? 即・卒・倒 。私も包帯巻くからオソロコーデしようね。
話を戻してサビのフレーズです。
『生きて行け 中身の無い カタチになる前に』
『何度でも何度でも 巻けばいい』
『見えない包帯を外すのは お前だ』
(「Invisible Bandage」作詞作曲:UZA より引用)
なんなのこのかっこよさ!?!? 見えない包帯を外すのはお前だ、ときました。
果たしてこの”見えない包帯”とは何を指すのだろうか?
””お前””自身の見えない包帯。人それぞれ、十人十色の見えない包帯。
自分で自分を暴いてみせろ、というメッセージを我々に発信しているようでもある。まるで関東大会立海戦S3 教授とのゲームで見せたあの場面のように、U-17日本代表合宿で革命軍のひとりとしてNo,17のバッジをゲットした(のにバッジは何故か柳くんが持っていた)あの場面のように、闘志を燃やせと、己を越えて見せろと……オレのように"お前"がお前自身を暴いてみせろ、と…。そして何度でも巻き直す、つまり何度でもやり直せばいい何度でも立ち上がればいい、と……! そう、そうなんです、乾は生きていく上での真理をさらりと突いてくる。真理だけでは聴き手側が委縮してしまうかもしれないから自らも物理的に包帯にぐるぐる巻かれてみたりしながら、そっと手を差し伸べてくれる。惚れてまうやろ。 ”見えない包帯を外すのはお前だ”、格言すぎる…未来の小中学校の道徳の教科書に掲載される確率100%。
そしてラストはタイトなドラムで終わる点にも言及したい。歌詞やコーラスで優しさとかお茶目さも覗かせていたのに、メロディはあくまでもクールに締める。崩すところは崩す、守るところは守る。このバランス感覚こそが乾だ。乾という人柄を表した曲構成。かっこいい。徹夜でスタオベしちゃう。
乾の魅力があふれすぎていて文字で表せ尽くせないけどとにかくかっこいい上に、乾らしい遊び心が散りばめられていて非常~~~に味わい深い一曲でした。やはり乾貞治は歌が上手い。聴き入る。幸せな4分00秒。1日当たり360回ヘビロテ出来る(やったね)。まだ未聴の方がいたら聴いてください。
津田さんありがとう、UZAさんありがとう、FEEL MEEさんありがとう、ハッピーメディアクリエイター許斐先生ありがとう。そして乾貞治くんありがとう好きです一緒のお墓に入りましょう。これからも乾先輩が活躍する確率100%。